「レコードのエクスポート」は、FileMaker Proにあるデータを他のアプリケーションで読み込める形式に出力することができます。
レコードのエクスポートには、二つの方法があります。
①メニュー バーから行う方法
②スクリプト「レコードのエクスポート」を使用する方法
前編・中編では①と②の説明をしました。
この後編では、皆様、気になっておられるのではないでしょうか?
この、グループ化の基準の説明をしていきたいと思います。
⚫︎グループ化の基準はいつ使うのか?
各レコードの代わりにグループ化された集計値をエクスポートする場合、とFileMakerヘルプに記載があります。
参考:FileMaker Pro 16 ヘルプ(https://fmhelp.filemaker.com/help/16/fmp/ja/#page/FMP_Help%2Fexporting-data.html)
端的に申しますと、集計フィールドの値をエクスポートさせたい場合に使用します。
⚫︎グループ化の基準は、どうやって設定するのか?
①の方法の場合
事前準備としてソートをかけておく必要があります。ソートしているフィールドの名前がグループ化の基準に表示されます。
フィールドの名前の左にある四角をクリックしてチェックを入れてからフィールドのエクスポート順を設定します。
②の方法の場合
左枠のフィールドをクリックし、真ん中にあるグループ化の基準ボタンを押すとグループ化の基準に表示されます。表示されてからフィールドのエクスポート順を設定します。
こちらの方法でも、ソートは必須です。
[レコードのエクスポート]スクリプトステップの前に[レコードのソート]スクリプトステップを設定しておく必要があります。
ここで注意点!
フィールドのエクスポート順を設定した後、グループ化の基準を設定してもソートされた値が出力されません!
◎tips5と◎tips4を見比べてみてください。
斜体になっている項目があるのがわかりますでしょうか?
この斜体になっている項目がソートされた時の集計値を出してくれます。
では、実践してみましょう!
今回もサンプルファイルを使用します。
この実践は①の方法で行います。
名前で昇順ソートをかけます。
ソートにより合計金額が出てきました。
この合計金額をエクスポートしてみます。
皆様のご想像と違ったのではないでしょうか?
FileMakerのように各レコードの値も出力されてほしいところだと思います。
ここで、プライマリーキーを設定します。(値はシリアル番号です)
ソートによる合計金額等に変化は出ません。
各レコードの値も出力されました!
見ての通り、FileMakerのような
1 小計パートで表示している項目( 果物の名前 合計金額 )
2 各レコードの値
1・2を繰り返すような出力はされないので、ご注意ください。
グループ化の基準を設定したことによって、
・合計金額
・合計金額基準 名前
・合計金額基準 プライマリーキー
上記の項目がエクスポート順に出てきました。
出力したいのは名前でソートした時の値だけ・・・
必要な値以外はフィールドのエクスポート順から消せます!
今回、実践では①の方法で行いましたが、②の方法でも同様の手順を設定すれば同じものが出力されます。
前編・中編・後編と初歩的なTipsになりましたが、皆様の開発の一助となれば幸いです。
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